論理パズル 20世紀後半~21世紀 凝った設定の問題 part1

演繹の道具

Xmindの論理図 演繹の道具

多数派じゃんけん

問題

じゃんけんをして、グー、グー、チョキ、パーならグーの勝。グー、グー、チョキ、チョキ、ならもう1回戦を行うものとする。

いま、マイ、サナ、誠、康成の4人が多数派じゃんけん1回戦をおこなった。勝った子の発言は真実で、負けた子の発言はウソです。下記の発言を参考にして誰が何を出したのか答えよ。

発言

マイ「私が出したのはグーではありません」

サナ「私が出したのはチョキではありません」

誠「私はグー」

康成「私はチョキ」

解答

Xmindの論理図

補足説明
グーを出した子が勝ったと仮定すると、マイが勝ったならマイはグーを出したのにウソをついていることになり(誠がグーより)、マイが負けたのならマイはグーを出していないのに真実を述べたことになってしまう。従って勝った子はグーではない。

チョキを出した子が勝ったと仮定すると、サナが勝ったならサナはチョキを出したのにウソをついていることになり(康成の発言より)、サナが負けたのならチョキを出していないのに、真実をのべたことになる。従って勝った子はチョキではない。

以上より勝った子はパーを出したことになる。

勝った子は「私はグー」、「私はチョキ」とはいえないので、誠と康成の発言はどちらもウソで、誠はチョキ、康成はグー。マイとサナはパーとなり、2人の発言はどちらも真となる。

自分と同じ名前の役

問題

スミレ、アカネ、サクラ、ツバキの四人が菫(スミレ)、茜(アカネ)、桜(サクラ)、椿(ツバキ)の役をやっている(順不同)。

名前と役名が同じ人間が何人いるかは不明で誰もいないかもしれないが、自分と同名の役の子だけが真実を述べています。

誰が何役なのか答えなさい。

発言

スミレ「アカネは菫役か茜役」

アカネ「サクラは菫役か茜役」

サクラ「ツバキは菫役か茜役」

解答

Xmindの論理図

アカネの発言が真と仮定すると、アカネは茜役で、スミレの発言は真となるのでスミレは菫役となり、アカネの発言は偽となる。従ってアカネの発言はウソとなり、アカネは茜役ではなく、サクラは桜役か椿役となる。

サクラが椿役なら、サクラの発言は偽となることより、ツバキは桜役か椿役なので桜役、アカネは菫役、スミレは茜役で、スミレは茜役でありながら真実を述べていることになってしまう。従ってサクラは桜役。

スミレが菫役なら、スミレの発言は真となりアカネは茜役となってしまう。従ってスミレは菫役ではなく、スミレの発言は偽となることよりアカネは桜役か椿役なので椿役。

以上より、スミレは茜役で、ツバキは菫役。

まとめると、スミレは茜役、アカネは椿役、サクラは桜役、ツバキは菫役。

補足説明

役と同名の人間が真実を述べる⇒これを用いて真偽を仮定し矛盾を導くこと。

「AかBか」の否定は「CかDか」

「AとBの両方」の否定は「AかBのどちらか一方」

ウソつきとウソ薬

問題

カオリ、フミ、ヤエの3人がいる。それぞれ正直者かウソつきである。正直者はつねに真実を述べ、ウソつきはつねにウソをつくが、ウソ薬を飲むと、正直者はつねにウソをつき、ウソつきはつねに真実を述べる。

ウソ薬を飲んだのが1人だけなら、それは誰で、3人は正直者かウソつきのいずれかであるか答えよ。

発言

カオリ「フミはウソ薬を飲みました」

フミ「ヤエはウソ薬を飲みました」

  「ヤエはウソつき」

ヤエ「カオリはウソつき」

解答

Xmindの論理図

ヤエの発言がウソと仮定すると、ヤエは「正直者で薬を飲んだか」あるいは「ウソつきで薬を飲んでいない」のいずれかになる。となると、フミの発言は一方が真実で他方がウソとなるので矛盾する。

このことより、「カオリはウソつき」というヤエの発言は真実で、

①「正直者で、薬を飲んでいない」

②「ウソつきで薬を飲んだ」

のいずれかになる。

①の場合は、フミの発言はウソとなる。カオリが薬を飲んだのならば発言は真実で、カオリとフミが薬を飲んだことになってしまう。また、カオリが薬を飲んでいないのなら、発言はウソとなり、誰もウソ薬を飲んでいないことになる。

②の場合は、ヤエはウソつきで薬を飲んだことになり、薬を飲んだのが1人だけなのでカオリとフミは飲んでいないことになり、フミの発言は真実なのでフミは正直者。

以上より

カオリはウソつきで薬を飲んでいない。

フミは正直者で薬を飲んでいない。

ヤエはウソつきで薬を飲んだ。

ウサギ組とリス組

問題

レイ、ユイ、ミコの3人の女の子はウサギ組が2人とリス組が1人で、自分と異なる組の者についての発言はウソで、同じ者についての発言が真実とは限らない場合、下記の発言よりA、B、Cが誰であるかを答えなさい。

発言

A「Bはレイではありません」

B「Cはユイではありません」

C「Aはミコではありません」

解答

Xmindの論理図

リス組が1人より、「リス組の子“について”の発言」と”「リス組の子“の”発言」はウソとなる。A、B、Cのどの2人の発言(ウサギ組)がウソであっても、残る1人の発言はどれもウソとなる。従って、Aはミコ、Bはレイ、Cはユイ。

補足説明

「Aとは限らない」は「Aは偽」として矛盾が導けるかどうかを調べる。

1個か2個の桃

問題

ミヤ、ミワ、ミナの3人が、それぞれ桃を1個か2個持っている。1個の者(いるかどうかは不明)は必ずウソをつき、2個の者(いるかどうかは不明)が真実を述べるとは限らないとき、下記の発言から誰が何個持っているか答えなさい。

発言

ミヤ「ミワとミナの桃の合計は2個ではありません」

ミワ「ミヤとミナの桃の合計は2個ではありません」

ミナ「ミヤとミワの桃の合計は3個ではありません」

解答

Xmindの論理図


ミヤの発言が偽とすると、ミワとミナは1個づつで、ミワの発言が偽となり、ミヤも1個しか桃を持っていないので、ミナは1個でありながら真となってしまう。

従って、ミヤの発言は真で、ミヤは2個。さらにミワの発言は真よりミワは2個。従ってミナの発言も真でありミナも2個。

以上より、ミヤ、ミワ、ミナはそれぞれ2個づつとなる。

3個以下のおまんじゅう

問題

ミカ、ユカ、シズカの3人が1個以上3個以下のおまんじゅうをそれぞれ持っている。

3人合計して5個であり、1個の者がいるならその発言は真実で、2個の者がいるならその発言はウソであり、3個の者はいるかいないかもわからず、その発言も真実かウソかわからないとき、下記の発言より誰が何個持っているか答えなさい。

発言

ミカ「ユカのおまんじゅうは3個ではありません」

ユカ「シズカのおまんじゅうは3個ではありません」

解答

Xmindの論理図

ミカの発言が偽と仮定すると、ミカは1個ではなく(偽の発言は2個より)ユカは3個となり、3人合計で5個にはならない。従ってミカの発言は真で、ユカは3個ではなく、ミカは1個か3個となる。

ユカの発言を偽と仮定すると、ユカは1個ではなく(偽の発言は2個より)シズカは3個となり、3人合計で5個にはならない。従ってユカの発言は真で、シズカは1個か2個となり、ユカは1個か3個になる。ところがミカの発言が真であることより、ユカは3個ではないので1個。

従って、ユカは1個、ミカは1個か3個、シズカは1個か2個となり、合計5個を満たすのはユカ1個、ミカ3個、シズカ1個となる。

ウソしかついていない子はいない

問題

ナオ、サオリ、マヤ、ユミコの4人はそれぞれ椎茸、ネギ、レバー、コールスロー(順不同)が嫌いであり、どの子の発言も両方ともウソはなかったとき、下記の発言から、誰が何を嫌いなのか答えなさい。

発言

ナオ:「ユミコが嫌いなのは椎茸ではありません」
   「サオリが嫌いなのはネギではありません」

サオリ:「私が嫌いなのはレバーです」
    「ユミコが嫌いなのはネギではありません」

マヤ:「私が嫌いなのはレバーです」
   「サオリの言ったことは両方とも真実です」

ユミコ:「ナオが嫌いなのはコールスローです」
    「マヤの言ったことは両方とも真実です」

解答

Xmindの論理図

サオリの1番目の発言が偽と仮定すると、発言2は真実(両方とも偽の人はいない)。
マヤの発言の2番目は偽になるので、1番目が真実となる(両方とも偽の人はいない)。
これらにより、マヤの嫌いなものはレバー。すると、ユミコの発言2は偽であり、1番目が真となることより、ナオはコールスローが嫌い。
サオリの発言2は真となることより、ユミコは椎茸となり(サオリの1番目の発言を偽と仮定したことより)、サオリはネギとなり、ナオの発言が2つとも偽となる。
以上より、ナオの発言が2つとも偽となることより、ダメ。

Xmindの論理図

サオリの1番目の発言を真と仮定すると、サオリはレバーが嫌い。これにより、マヤの発言1は偽となり、発言2は真となる。
ユミコの発言2は偽なので、発言1が真となることより、ナオはコールスローとなる。
マヤの発言2は真より、サオリの発言2は真となりユミコは椎茸、マヤはネギとなる。
また、ナオの発言は2つとも真となる。

ギター・ベース・ウクレレ

問題

ヒスイ、ワカ、スミレの3人は、昨日、ギター、ベース、ウクレレ(順不同)を弾いた。今日は3つの楽器を交換して弾いたが、2日続けて同じ楽器の者はいません。

昨日ギターだった者だけが真実を述べているものとして、3人は昨日と今日、何を弾いたのか答えなさい。

発言

ヒスイ「私が今日弾いたのはベースではありません」

ワカ「私が昨日弾いたのはベースではありません」

スミレ「私は今日ベースを弾きました」

解答

Xmindの論理図

ヒスイの発言が真とすると、ヒスイは昨日ギターで、ヒスイの発言が真より今日はウクレレ。ワカの発言は偽となることより、ワカは昨日ベースで、スミレは昨日ウクレレで、スミレは今日はウクレレではない。スミレの発言が偽より、今日はギターとなり、ワカが今日ベースとなり、ワカが昨日も今日も同じ楽器を演奏してしまうことになるのでダメ。

スミレの発言が真とすると、ヒスイの発言も真となってしまうのでダメ。

Xmindの論理図

従って、ワカの発言が真で(昨日ギターを弾いた者が真実を述べることより)、ワカは昨日ギターで、今日はギターではない。
ヒスイの発言が偽より、ヒスイは今日ベース。

以上より、スミレが今日ギターで、ワカは今日ウクレレ、ヒスイは昨日ウクレレ(ヒスイが昨日ベースだと、昨日と今日、ベースになってしまう)で、スミレは昨日ベースとなる。

ヒスイ 昨日ウクレレ 今日ベース

ワカ  昨日ギター  今日ウクレレ

スミレ 昨日ベース  今日ギター

水着の交換

問題

ミワ、マドカ、ユリ、マイの4人が水着を交換し、いまは誰もが自分の物ではない水着を着ている。どの発言も自分の水着を着ている者に関してはウソ、そうでなければ真実であるとき、誰が誰の水着を着ているのか答えなさい。

発言

ミワ「マドカはマイの水着を着ていません」

マドカ「ユリはミワの水着です」

ユリ「マイはミワの水着です」

解答

Xmindの論理図

マドカはマイの水着を着ていない(マドカがマイの水着なら、マドカがミワの水着ではないのにミワがウソをついていることになってしまう)。
マドカはミワの水着ではない(マドカがミワの水着なら、マドカがミワの水着にもかかわらず、ミワが真実を述べていることになる)。

従って、マドカはユリの水着。

マイはユリの水着ではないから、ユリの発言は真実で、マイはミワの水着。

以上より、マドカの発言はウソなので、ユリはマドカの水着。

まとめると、ミワはマイの水着、マドカはユリの水着、ユリはマドカの水着、マイはミワの水着。

名前の取り違え

問題

ユズ、スミレ、アカネ(A、B、Cで順不同)の3人を小梅は名前を取り違えて覚えてしまい、千早も同様に小梅とは違う取り違え方で名前を覚えていました。

Aの女の子:ポニーテールと赤いスカート

Bの女の子:ロングヘアと白いスカート

Cの女の子:ポニーテールと白いスカート

下記の発言はすべて真実として、A、B、Cの名前を答えなさい。

小梅「ユズとスミレは白いスカートです」

千早「スミレとアカネはポニーテールです」

解答 Xmindの論理図は省略

直観的解法

証言の共通項より、スミレは白いスカートのポニーテールより、Cとなる。

問題は証言の
小梅「ユズは白いスカート」
千早「アカネはポニーテール」
に絞り込まれる。
ここが名前の取り違えと考えられるので、ユズはA、アカネはBとなる。

補足説明 論理的解法

小梅はユズ、スミレ、アカネを順に「スミレ、アカネ、ユズ」か「アカネ、ユズ、スミレ」と間違って覚えている。

千早も同様だけれども、取り違え方が小梅と同じではないので、結局、小梅と千早の一方が「スミレ、アカネ、ユズ」、他方が「アカネ、ユズ、スミレ」と間違えている。

2人の発言は次のように書き換えられる。

小梅「Aはアカネ」
千早「Bはユズ」

千早がBをユズと間違えているから、小梅はBをユズと間違えてはいない。従って、小梅はA、B、Cを順にアカネ、スミレ、ユズと間違えている。

小梅がAをアカネと間違えているから、千早はAをアカネと間違えてはいない。従って千早はA、B、Cを順にスミレ、ユズ、アカネと間違えている。

以上より、正しくはA、B、Cの順にユズ、アカネ、スミレとなる。

サイトご利用方法

次のページ・前のページを利用するよりも、グローバルメニュー(ヘッダー部分にある項目)をクリックしていただければ、その項目の全体像が一目でみることができ、クリックすればそのサイトへ飛びます。

google、yahoo、Bingなどで検索する場合、検索ワードは先頭に、孤立じじい、と入力しその後に、グローバルメニューのどれかひとつを入力すると、その検索サイトが上位表示されます。