論理パズル 20世紀 さまざまな論理パズルの登場 part2

演繹の道具

Xmindの論理図。演繹の道具

ヤマネコ

問題

ヤマネコがいる森に3人の不審者がいた。野生保護官が尋問したところ3人は次のように答えた。

A「私たちは密猟などしていません」

B「私たちは銃をもっていません」

C「Bのいっていることはウソです」

A、B、Cのうち1人だけ本当のことを話しています。

この3人は密猟者だったのでしょうか?

解答

Xmindの論理図

Aの発言は決め手がないのでBとCの絡みで考える。

Bの発言が真なら、真実を話しているのはBのみ。

Bの発言が偽なら、真実を話しているのはCのみ。

真実を話しているのは一人だけなので、B、CどちらにせよAの発言はウソ。

従って、3人は密猟者である。

ミスコン

問題

勝戦に残ったA~Eの5人に誰が優勝するかを4人が予想した。

マミ「AとBは無理ね」

ユマ「クイーンはCかBだろうね」

クミ「AかDだろう」

ミカ「AとEは無理ね」

このうち2人の予想が当たりました。予想の発言はすべて真としたとき、クイーンにえらばれたのは誰ですか?

解答

勝戦進出の5人と予想した4人がいるということは、表形式で状況を整理できる。

予想の真偽一覧表

A~Eのうち〇が2つあるものは(縦に見ていく)Bのみ。(ユマとミカ)

従って優勝はB

マフラーと毛糸の帽子

問題

4人の女の子、A~Dが身に着けていたマフラーと帽子を交換した。
交換後、どの子も他の女の子のマフラーと別の女の子の帽子を着用していた。

Ⅰ・AはBのマフラーとCの帽子を身に着けていた。

Ⅱ・Cのマフラーを身に着けている女の子はDの帽子をかぶっていた。

Ⅰ、Ⅱが真のとき、交換後の4人はそれぞれ誰のマフラーと帽子を身に着けていたのでしょうか?

解答

4人の女の子とマフラーと帽子より、表形式で整理することができる。

4人の女の子とマフラーと帽子の一覧表

Ⅱから、CのマフラーとDの帽子をかぶっているのは、CでもDでもないので、B

①、④はC、D

DのマフラーはCの②。従ってDの③はAとなる。

⑥はAではないのでB。

⑤はAとなる。

ブラウスの色と女の子

問題

次の発言から誰がどの色のブラウスを着ているかを決定しなさい。(ただし5人の発言のうち真は4人、偽は1人です)

青いブラウスの女の子:「緋色のブラウスの子はユキかリエです」

ピンクのブラウスの女の子:「黄色のブラウスの子はトモエです」

緋色のブラウスの女の子:「白のブラウスの女の子はリエです」

黄色のブラウスの女の子:「青いブラウスの女の子はキクです」

白色のブラウスの女の子:「ピンクのブラウスの女の子はヒサエです」

解答

Xmindの論理図


ピンクと緋色と黄色と白色のブラウスの女の子の発言が真だとすると、

青色のブラウスの女の子の発言より、緋色のブラウスの女の子はユキ(リエは白色のブラウスの女の子で使われてしまっている)

となり、すべて真となり、偽が1つという条件を満たさない。

従って

ピンクと緋色と黄色と白色のブラウスの女の子の発言のどれか1つが偽となり、青のブラウスの女の子の発言(緋色はユキかリエ)は真。

ここで、真と確定した青色の女の子の発言から攻める。

緋色のブラウスの女の子がユキなら、ピンク、緋色、黄色、白色のブラウスの女の子のうち、どの3人の発言が真でも、残る1人の発言も真となってしまう。

従って

緋色のブラウスの女の子がリエとなり、緋色のブラウスの女の子の発言が偽となる。

青いブラウスの女の子:キク

ピンクのブラウスの女の子:ヒサエ

緋色のブラウスの女の子:リエ

黄色のブラウスの女の子:トモエ

白色のブラウスの女の子:ユキ

黒魔術

問題

黒魔術でもとは黒猫、蝙蝠(こうもり)、カエルだったものを、失敗していまも黒猫、蝙蝠、カエル(もとの姿のものもいるかもしれないし、いないかもしれない)のままでした。

3匹の発言のうち1匹の発言は両方とも真実であり、残り2匹の発言は1つずつ偽のものが含まれている。

3匹のもとの姿はなんだったのでしょうか?

発言

今の黒猫:

 「いまのカエルは、もとはカエルではない」

 「今の蝙蝠は、もとは蝙蝠ではない」

今の蝙蝠:

 「今の黒猫は、もとは黒猫ではない」

 「今のカエルは、もとは蝙蝠ではない」

今のカエル:

 「今の蝙蝠はもとは黒猫ではない」

 「今の黒猫はもとは蝙蝠ではない」

解答

今の姿ともとの姿を一覧表にすると次のようになる。

もとの姿と今の姿の一覧表

この表を元に、真偽を6通り行っていく。例えば表の1番目を取り出すと

1つ目の真偽

1番目は今の黒猫の発言が2つとも偽となってしまうのでダメ。

2番目は今の蝙蝠の発言が2つとも偽となってしまうのでダメ。

3番目は今のカエルの発言が2つとも偽となってしまうのでダメ。

4番目は今の黒猫の発言と今の蝙蝠の発言の2つともに真になるのでダメ。

5番目は今の黒猫と今の蝙蝠の発言が1つずつ偽だが今のカエルの発言が両方とも偽となりダメ。

6番目は今の黒猫の発言が両方とも真であり、残りの2つが1つずつ偽であるのでOK。

こういった検討を6つ行うと、

6番目のものが残る

となるが、あまりいい問題ではない。一覧表と真偽を混ぜたもので着眼点は非常にいいが、単なる労働と化してしまっているのが残念なところである。

ナナの風邪

問題

ナナが風邪をひいているとき、エリカは風邪をひいていません。

ではエリカが風邪をひいているとき、ナナは風邪をひいているでしょうか?

解答

演繹の道具:「対偶は真」を使うと

ナナは風邪をひいていない

となる。

補足説明

冒頭の文の「“ナナ”が風邪をひいているとき」という部分でナナがエリカに代わっているだけだったので、対偶に目をつけたのである。

美少女であるための条件

問題

「女の子は、聡明であれば美しい」

これを導き出す条件文(命題)は次のうちどれか?

Ⅰ:女の子は、美しければ聡明である。

Ⅱ:女の子は、聡明でなければ美しくない。

Ⅲ:美しい女の子のみが聡明である。

Ⅳ:これまでのところ、聡明な女の子はだれも美しかった。

解答

ⅠとⅡは「ならば」があるので、条件文を“対偶は真”を用いて書き換え、ⅢとⅣは普通の文章だから消去法で絞り込んでみる。

Ⅰの対偶:女の子は聡明でなければ美しくない。(ダメ)

Ⅱの対偶:女の子は美しければ聡明である。(ダメ)

Ⅳはこれまでのところ、とあるがこれからもそうだという根拠がないのでダメ。

従ってⅢが答えとなる。

補足説明

「演繹の道具」の“同値表現に変換”するの2番目を使うと、「聡明であり、かつ美しくないが偽」となるので、「聡明ならば美しいが真」となる。

かわいい🐟

問題

久美子は魚を5匹飼っています。それぞれの魚の名前を下記の条件(すべて真)から特定せよ。

Ⅰ・Bはガビでもギビでもない。
Ⅱ・Dはグビではない。
Ⅲ・ギビよりグビは後方にいる。
Ⅳ・グビよりゲビは下方にいる。
Ⅴ・ギビよりゴビは上方にいる。
Ⅵ・グビよりガビは前方にいる。
Ⅶ・DはAより上方にいる。

魚の配置図
解答

Ⅱ、Ⅳ、ⅥよりCがグビ。ⅣよりBはゲビ。Ⅲ、ⅤよりAがギビ。Ⅰ、Ⅴ、ⅦよりDはゴビ。残りEがガビ。

補足説明

グビよりも前に少なくともガビとギビがいて、Bはガビでもギビでもないから、グビの前には少なくとも3匹がいる。

Dはグビではないから、結局Cがグビ。

ゲビはグビより下だからBがゲビ。

Dはガビでもギビでもないからゴビ。

ゴビよりギビが下だからAがギビ。

残るEがガビ。

トーナメント ゲーム

問題

弥生、紀夫、綾、章夫の四人がトーナメント形式のゲームを行った。(ゲームはつねに2人で行い、総当たり。3ラウンド戦で、各ラウンドは1対1の対戦が2組)

4人は下記の条件のもとで、それぞれ第何ラウンドでだれと対戦したのかを求めよ。

条件

1・弥生の第1ラウンドの相手は、第3ラウンドで綾とゲームをした。

2・綾の第2ラウンドの相手と、章夫の第3ラウンドの相手は別人だった。

解答

弥生の第1ラウンドの相手をaとおく。条件1からaは綾ではないから、第1ラウンドのもう1組の一方は綾。綾の相手をbとおくと対戦表は下記のようになる。(綾はラウンド1でbと対戦、ラウンド3でaと対戦しているので、ラウンド2では弥生と対戦)

対戦表

ここで、aとbを決定すればよい。条件2からaは章夫となりbは紀夫となる。

植物園の迷宮

問題

東西と北へ向かう看板がある。内容は下記の通り。

3つの道はそれぞれ「ハブの洞窟」「蝙蝠(こうもり)の洞窟」「鍾乳洞の洞窟」へ続いている。

1:「西への道はハブの洞窟に至る道ではない」か「北への道は蝙蝠の洞窟に至る道ではない」のいずれか一方のみが真実である。

2:「東への道は鍾乳洞へ至る道ではない」か「西への道は鍾乳洞へ至る道ではない」かのいずれか一方のみが真実である。

鍾乳洞に続いている道は東西、北のどれか?

解答

Xmindの論理図 1の西へ行く道が偽の場合

Xmindの論理図 1の西へ行く道が真の場合

2より、東西のどちらかの道が鍾乳洞へ続いている。

1の「西への道はハブの洞窟に至る道ではない」が偽ならば、西の道がハブの洞窟へ続き、「北への道は蝙蝠の洞窟に至る道ではない」が真となり、東の道は蝙蝠の洞窟へ至る道となり、北へ続く道が鍾乳洞へ続く道となり、ダメ。

従って、「西への道はハブの洞窟に至る道ではない」は真となり、北への道は蝙蝠の洞窟へ続き、2から「東への道は鍾乳洞へ至る道ではない」が真となりハブの洞窟へ行き、西への道が鍾乳洞へ行く道となる。

競歩と旅行

問題

「女の子は、競歩が好きでないのならば、旅行が好きである」

これが真であるとき、旅行も競歩も好きではない女のは

Ⅰ:いる

Ⅱ:いない

Ⅲ:いるかもしれないし、いないかもしれない

のうちどれになるか?

解答

1)競歩は好きではない、かつ、旅行は好きではない

2)競歩は好きではない、かつ、旅行は好きである

3)競歩は好き、かつ、旅行は好きではない

4)競歩は好き、かつ、旅行は好きである

の4パターンある。

このうち、「女の子は、競歩が好きでないのならば、旅行が好きである」の同値表現を考えたとき、どちらも嫌いの女の子は存在しないので、1)が答えとなり、問題の答えはⅡとなる。

過激な水着

問題

4人の女の子(美穂子と友達3人)が水着を買いました。カット(フルカット、マダリッド、ブラジリアン、ソーイング)と色(白、黒、赤、緑)はそれぞれ4種類です。

条件

1・幸恵:フルカットの水着を購入

2・マダリッドの水着は白か赤で、ソーイングは白か黒

3・真紀子:マダリットではない水着で赤か緑を購入

4・百合子:黒か緑の水着を購入

このとき、ソーイングを買った人の名前と色を答えなさい。

解答(演繹の道具は省略)

百合子の水着は黒か緑(条件4より)で、ソーイングは白か黒(条件2より)より、百合子はソーイングで黒。

補足説明

条件2より、マダリットは白か赤。ゆえに百合子ではなく真紀子でもなく(条件3より)、幸恵でもないので、美穂子。

真紀子の水着は赤か緑(条件3より)で、ソーイングは白か黒(条件2より)。

従って、ソーイングを買ったのは真紀子ではなく幸恵でも美穂子でもない。

英語のスピーチコンテスト

アミと友人5人はコンテストに出場した。(タイの順位はいない)

下記の条件で真実を語っているのは1位の女の子のみ。(つまり、6人中5人がウソをついている)

彼女らの順位を答えよ。

条件

アミ「私は4位ではない」

恵美「私は6位ではない」

博美「私は由美より上位である」

宏美「私はアミより上位である」

由美「恵美は1位です」

彩未「恵美は6位です」

解答(演繹の道具は省略)

由美の発言が真なら、恵美は1位であり、由美と恵美の2人の発言が真実となりダメ。従って由美の発言は偽。

由美の発言が偽ならば、恵美は1位ではなく、恵美の発言も偽となることより恵美は6位。

彩未の発言が真となるから彩未が1位。従って、彩未以外の発言はすべて偽となることより、アミは4位。博美は由美より下位。宏美はアミより下位となる。

以上から

1位彩未、2位由美、3位博美、4位アミ、5位宏美、6位恵美

となる。

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