- はじめに
- 演繹の道具
- 川渡り問題(狼、ヤギ、キャベツ)
- 川渡り問題(大人の男女と子供が2人の場合)
- 川渡り問題(3組の兄妹)
- 容器と液体の問題(最短手順7回)
- 容器と液体の問題(最短手順は9回)
- 容器と液体の問題(3等分・手順は6回)
- サイトご利用方法
はじめに
古代と中世には論理のみを扱う問題が多い中、ようやく「論理的に考えて解く問題」が登場した。(ただし、文書で残っているという意味で)
「論理のみ」を扱う問題というのは、高校の数ⅠAの集合と論理、場合の数と確率などをパズル形式にしたものと思えばいい。
このサイトでは解析問題(論理的に考えて解く問題)のみを演繹と帰納を使って扱うことを目的としている。現代の論理パズルはすべてこの解析問題といっていいだろう。
従って、歴史的な問題の配列を心掛けているが、問題によっては採用しないものもあり、また歴史的な系列で俯瞰した場合に、とびとびになっていることをお断りしておく。
演繹の道具
川渡り問題(狼、ヤギ、キャベツ)
問題
ある人が、狼1匹、ヤギ1匹、キャベツ1個をボートで川の対岸へ運ばなければならない。ボートには人1人ともの1つしか乗せられない。
ヤギとキャベツを一緒に残すことはできない。(ヤギがキャベツを食べてしまうので)
狼とヤギを一緒に残すことはできない。(狼がヤギを食べてしまうので)
ある人はどうやってこの3つのものを対岸へ運ぶことができるか。最短手数回を求めよ。(論理パズルの解析問題は常に最短手数回を求める)
解答
この図のよると対岸に残せるのは狼とキャベツである。従って、ヤギを一番先に運ぶ必要がある。←と→は岸へ運ぶことを意味する
元の岸 対岸
ヤギ → (元の岸に残った狼はキャベツを食べない)
← 空荷
キャベツ → ヤギ (対岸でヤギとキャベツを一緒にはできない)
← ヤギ
狼 → キャベツ(対岸で狼はキャベツを食べない)
← 空荷
ヤギ →
問題(自作問題)
上記の問題で、ヤギも狼も泳げるものとする。ボートを1回だけ使ってすべてのものを運ぶにはどうすればいいか。
ただし、川の中でも狼とヤギを一緒にすればヤギは食べられ、ヤギとキャベツを一緒にするとキャベツは食べられてしまう。
また、船の中からは川の中のものを食べられないとする。
解答
狼にヤギが食べられないようにするには、どちらかを泳がせる必要がある。
狼はキャベツを食べられないので、ヤギを泳がせる。
船のなかは1つしか運べないので、狼とキャベツを別々にするわけにはいかない。
従って、狼にキャベツを括りつけて1つのものとすればいい。
川渡り問題(大人の男女と子供が2人の場合)
問題
大人の男女A、Bと子供2人a、bがボートで対岸へ行く。
ボートには大人1人か子供2人しか乗れないが、こども1人でも乗れる。
全員が対岸へ渡る手順を示せ。
解答
元の岸 対岸
a、b →
← a
A →
← b
a、b →
← a
B →
← b
a、b →
川渡り問題(3組の兄妹)
問題
3組の兄妹が1つのボートで対岸へ渡る。ボートには1人か2人しか乗れない。また、自分の兄がいなくて他の男性がいる状況になってはいけない。
全員が対岸へ渡る手順を示せ。
解答
いま3組の兄妹をB1,S1、B2,S2、B3,S3と置く。(BはBrother,SはSister)
元の岸 対岸
B1,B2,B3,S3 S1,S2→
B1,B2,B3,S3 ←S1 S2
B1,B2,B3 S1,S3→ S2
B1,B2,B3 ←S1 S2,S3
B1,S1 B2,B3→ S2,S3
B1,S1 ←B2,S2 B3,S3
S1,S2 B1,B2→ B3,S3
S1,S2 ←S3 B1,B2,B3
S1 S2,S3→ B1,B2,B3
S1 ←B1 B2,S2,B3,S3
B1,S1→ B2,S2,B3,S3
容器と液体の問題(最短手順7回)
問題
8リットルの容器Aに水がいっぱいに入っている。これを5リットルBと3リットルCの空の容器を利用して、4リットルづつ2つの容器に分けなさい。
ただし、注がれている容器がいっぱいになるまで注ぐこと。注いでいる容器が空になるまで注ぐこと。
解答
何から 何へ 結果
A → B (Aは3ℓ、Bは5ℓ)
B → C (Bは2ℓ、Cは3ℓ)
C → A (Cは0ℓ、Aは6ℓ)
B → C (Bは0ℓ、Cは2ℓ)
A → B (Aは1ℓ、Bは5ℓ)
B → C (Bは4ℓ、Cは3ℓ)
C → A (Aは4ℓ、Cは0ℓ)
容器と液体の問題(最短手順は9回)
問題
10リットルの容器Aに水がいっぱいに入っている。これを7リットルBと3リットルCの空の容器を利用して、5リットルづつ2つの容器に分けなさい。
ただし、注がれている容器がいっぱいになるまで注ぐこと。注いでいる容器が空になるまで注ぐこと。
解答
何から 何へ 結果
A → B (Aは3ℓ、Bは7ℓ)
B → C (Bは4ℓ、Cは3ℓ)
C → A (Cは0ℓ、Aは6ℓ)
B → C (Bは1ℓ、Cは3ℓ)
C → A (Cは0ℓ、Aは9ℓ)
B → C (Bは0ℓ、Cは1ℓ)
A → B (Aは3ℓ、Bは7ℓ)
B → C (Bは5ℓ、Cは2ℓ)
C → A (Aは5ℓ、Cは0ℓ)
容器と液体の問題(3等分・手順は6回)
問題
24リットルの容器Aに水がいっぱいに入っている。これを13リットルBと11リットルCと5リットルDの空の容器を利用して、8リットルづつ3つの容器に分けなさい。
ただし、注がれている容器がいっぱいになるまで注ぐこと。注いでいる容器が空になるまで注ぐこと。
解答
何から 何へ 結果
A → C (Aは13ℓ、Cは11ℓ)
A → D (Aは8ℓ、Dは5ℓ)これでAは決定。
D → B (Dは0ℓ、Bは5ℓ)
C → B (Cは3ℓ、Bは13ℓ)
B → D (Bは8ℓ、Dは5ℓ)これでBは決定。
D → C (Dは0ℓ、Cは8ℓ)これでCは決定。
サイトご利用方法
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